家具転倒防止は収納から始める?東京消防庁が示す4つの手順と器具の効果の違いを知り、寝る場所の周りの家具から一緒に見直してみようね

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収納家具を増やすと、部屋はすっきり片付きます。でも、背の高い本棚や食器棚が増えるほど気になるのが、地震のときに倒れたり、中身が飛び出したりしないかということです。東京消防庁は、家具類の転倒・落下・移動防止対策を「家具転対策」と呼び、ホームページやハンドブックで具体的な方法を紹介しています。

この記事では、東京消防庁の「地震から命を守る家具転倒対策」「自宅の家具転対策」のページと、「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」をもとに、自宅で進める4つの手順を紹介します。後半の収納の見直し方や、器具を選ぶ前の確認は、この記事の提案です。

※器具の取り付けは、製品の取扱説明書に従ってください。賃貸住宅の場合は、壁に穴を開ける前に管理会社や大家さんに確認してください。

目次

なぜ家具転倒防止が必要?

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負傷者の3~5割

東京消防庁のページでは、東京消防庁が実施した近年の地震被害調査で、負傷者の3~5割の方々が、屋内における家具類の転倒・落下・移動によって負傷していた、と説明されています。けがだけでなく、火災や避難障害など、地震による家具類の転倒等はそのほかにも多くの危険をもたらす、とされています。

ハンドブックが対象とする家具

ハンドブックでは、対象とする家具類として、家庭内のタンス、本棚、食器棚などの家具、事務所内のキャビネット、ロッカーなどのオフィス家具、テレビ、冷蔵庫、電子レンジなどの家電製品が挙げられています。ハンドブックの「はじめに」では、家具転対策は、地震が発生した際に自分を守る「自助」だけでなく、「共助」として、家族や近隣住民の助け合いへとつながる重要な対策だ、とも書かれています。

自宅の家具転倒防止4つの手順

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東京消防庁の「自宅の家具転対策」のページでは、家具を固定するなどの対策を行う前に、生活空間の家具を減らす集中収納や、レイアウトを見直す必要がある、として、次の流れが示されています。

1. 集中収納で生活空間の家具を減らす

ウォークインクローゼットや、備え付けの家具に集中収納することで、生活空間にある家具を減らしましょう、とされています。ページでは、家具転対策に最も有効な方法が、生活空間にある家具をできる限り減らすことだと説明されています。納戸やクローゼット、据え付け収納家具などに集中収納することで、居住スペースと収納スペースを分けるようにしましょう、と書かれています。

2. 家具のレイアウトを見直す

家具類の配置を、負傷や避難障害を発生させにくいレイアウトにします。「寝る場所」や「座る場所」にはなるべく家具を置かないようにし、置く場合は背の低い家具にするか、家具の置き方を工夫しましょう、とされています。避難通路や出入り口付近には、転倒、移動しやすい家具類を置かないようにしましょう、とも書かれています。

ハンドブックでは、棚などの家具に物を収納する場合は、重いものを下に収納し、重心を低くすることで倒れにくくしましょう、とされています。窓際には、重量物や転倒・落下・移動しやすい物を置かないようにします(外に落下する危険があります)、とも書かれています。

3. 転倒・落下防止対策をする

レイアウトを見直したら、家具や家電を固定するなどの器具を使った対策を行います。ページでは、最も効果の高い家具転対策器具はネジで固定するもの(L型金具等)で、できるだけネジで固定することを心がけましょう、とされています。

賃貸住宅や大切な家具にキズをつけたくない人には、穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせて行う方法がすすめられています。例えば、ストッパー式器具(もしくは粘着マット式)とポール式器具を組み合わせることで、一番効果の高いL型金具と同等の効果を発揮する、と書かれています。食器などの収容物が散乱してけがをする場合もあるので、扉開放防止器具や、ガラス飛散防止フィルムを貼るなどの対策も必要だ、とされています。

4. 移動防止対策をする

ページでは、おおむね10階以上に住んでいる人は、長周期地震動に備えて移動防止対策も実施するよう呼びかけられています。ハンドブックでは、キャスターロックがあるものはキャスターをロックすること、日常的に動かさない家具類はキャスター固定用の下皿等を設置し、ポール式器具等で転倒防止をすること、日常的に動かす家具類は移動時以外はキャスターロックをかけることなどが紹介されています。

手順 東京消防庁の資料に書かれていること
1. 集中収納 クローゼットや備え付け家具に集中収納し、生活空間の家具を減らす
2. レイアウト 寝る場所・座る場所に家具を置かない、避難通路をふさがない
3. 転倒・落下防止 できるだけネジで固定(L型金具等)
4. 移動防止 おおむね10階以上では長周期地震動に備えて移動防止も

家電も忘れずに

ページでは、家電ごとの対策も紹介されています。テレビは、ストラップや粘着マット、ヒートンを使って連結・固定する場合は、テレビ本体の形状・重量や壁の強度に応じた対策が重要だ、とされています。テレビは重心が高く、テレビ台ごと転倒することがあるので、テレビ台も壁や床などに固定しましょう、と書かれています。

冷蔵庫は、脚の部分のロックを行うとともに、冷蔵庫の上部をベルトなどで背面の壁と連結することが有効ですが、壁側にネジ止めをする器具の場合は、壁の強度のある部分で行う必要がある、とされています。電子レンジは、ストラップ式器具やマット式器具などで固定し、本体をレンジ台や壁に固定するだけでなく、レンジ台についても固定することが大切だ、と書かれています。

収納の見直しというと家具ばかりに目が向きがちですが、キッチンやリビングの家電も、置き場所と固定の仕方を一緒に確かめておきましょう。

家電 ページに書かれている対策
テレビ 形状・重量や壁の強度に応じて固定、テレビ台も固定
冷蔵庫 脚のロックと、上部をベルトなどで背面の壁と連結
電子レンジ ストラップ式やマット式で固定、レンジ台も固定

器具の効果の違い

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実験で比べた効果

ハンドブックでは、転倒防止器具は、震度6強の揺れを再現した実験でその効果を測定した、とされています。家具をL型金具などで壁に直接ネジ固定する方法が最も効果が高い、と書かれています。

家具の上部と天井の間に、ポール式やすき間家具などで家具を固定する場合は、ストッパー式や粘着マット式を併用すると効果が高い、とされています。ポール式の場合は、天井に下からの突き上げに耐える強度が必要で、強度がない場合は当て板等で補強する必要がある、とも書かれています。マット式やストッパー式の器具の単独使用は効果が小さく、一般に大きな家具には適していない、とされています。

資料による表現の違いに注意

「自宅の家具転対策」のページでは、ストッパー式器具(もしくは粘着マット式)とポール式器具の組み合わせで、L型金具と同等の効果を発揮すると紹介されています。一方、ハンドブックでは、ネジ固定が最も効果が高いとしたうえで、ポール式とストッパー式・マット式の併用は「効果が高い」と書かれています。どちらの資料も、ネジ固定が基本で、ネジを使えない場合は組み合わせて使う、という考え方は同じです。

自宅の家具にどちらが向くかは、家具の重さや奥行き、天井や壁の強度によって変わります。器具を買う前に、家具と製品の取扱説明書で対応できる条件を確かめ、迷ったら販売店や取り付けを行う業者に相談してください。

器具 ハンドブックに書かれていること
L型金具(ネジ固定) 最も効果が高い
ポール式+ストッパー式・マット式 併用すると効果が高い
ポール式 天井に突き上げに耐える強度が必要
マット式・ストッパー式の単独使用 効果が小さく、一般に大きな家具には適していない

収納を見直すときの進め方

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ここからは、東京消防庁の資料をもとにした、この記事の提案です。

寝室から始める

まずは、寝室にある家具から見直してみましょう。資料にあるとおり「寝る場所」にはなるべく家具を置かないようにすることが基本です。ベッドや布団の周りに背の高い家具がある場合は、別の部屋に移せないか、背の低い家具に替えられないかを考えてみてください。

重い物は下の段へ

本棚や食器棚の中身を一度出して、重い物を下の段、軽い物を上の段に入れ直しましょう。ついでに使っていない物を手放せば、家具そのものを減らすきっかけにもなります。

新しく収納家具を買う前に

収納家具を買い足す前に、置く場所が寝る場所や座る場所、避難通路にかからないか、天井や壁に器具を取り付けられるかを確かめておきましょう。家具と一緒に転倒防止器具も選んでおくと、届いた日のうちに対策ができます。

キャスター付き収納のロック

キッチンワゴンやキャスター付きの収納は、使い終わったらキャスターをロックする習慣をつけましょう。家族みんなが同じように使えるよう、ロックの位置を見せておくと安心です。

年に一度は点検を

器具は、取り付けたあとにゆるんだり、粘着マットが劣化したりすることもあります。防災の日や大掃除のときなど、日を決めて、ネジのゆるみや突っ張りの状態、家具の配置が変わっていないかを確かめる習慣をつけておくと、対策を続けやすくなります。家族にも器具の場所を伝えておきましょう。点検のしかたは、それぞれの製品の取扱説明書を確認してください。

見直すこと この記事の提案
寝室 寝る場所の周りの背の高い家具を移す
中身 重い物は下、軽い物は上に入れ直す
買い足し 置き場所と器具を一緒に考える
キャスター 使い終わったらロックする
点検 日を決めてゆるみや劣化を確かめる

家具転倒防止のよくある質問

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いちばん効果が高い方法は?

東京消防庁の資料では、L型金具などで壁に直接ネジ固定する方法が最も効果が高い、とされています。

賃貸で穴を開けられないときは?

穴を開けなくて済む器具を2つ以上組み合わせる方法がすすめられています。器具の条件を確かめ、取り付け前に管理会社や大家さんにも確認してください。

器具はいくらくらい?

ハンドブックの「多く寄せられる質問」では、対策器具の価格は種類によって異なり、安いもので数百円から、高いもので数千円程度とされています。

取り付けを頼める?

ハンドブックでは、工務店やシルバー人材センター等で取付けサービスを実施している場合がある、とされています。区市町村の中には、高齢者や障害者世帯等に対して対策器具等の配布や取付けの支援事業を実施しているところもあるので、お住まいの区市町村に確認してください、と書かれています。

家具転倒防止は収納の見直しから始めよう

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東京消防庁は、家具転対策として、集中収納、レイアウトの見直し、転倒・落下防止対策、移動防止対策の4つの手順を示しています。まずは生活空間の家具を減らし、寝る場所の周りから見直したうえで、できるだけネジで固定してみてください。

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狭い部屋や収納スペースを無理なく使うために、場所・寸法・収納物から用品を選ぶ方法をまとめています。買う前に測る場所や使い勝手の確認点を、具体的にわかりやすくお届けします。

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