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引き出しにケースを並べて、箸もスプーンもきれいに収まった。これで片付いた、と思ったところへ、食洗機からもう一組戻ってきたら。
……その分の場所は、どこでしょう。
カトラリー収納は、空いている引き出しに合わせて買うと、あとから困ることがあります。洗っているもの、食卓に出ているもの。収納を考えたときに留守だった一本にも、帰る場所が必要だからです。
先に決めたいのは、洗い終わった分まで戻せる配置。そのあとで、引き出しを一つのトレーにまとめるか、小さなケースを組み合わせるかを選びます。
今回は、山崎実業の「伸縮&スライド カトラリートレー タワー」と、リッチェルの「トトノ 引き出し用 カトラリーポケットR レギュラー」を比べます。メーカー公表の寸法と構造からの比較で、使用レビューではありません。見た目をそろえる楽しさも大事にしつつ、夕食後の片付けで困らないほうを探しましょう。
カトラリー収納は、食洗機から全部戻ったときが本番
収納量を決めるなら、洗っている分も食卓にある分も含めます。空いている場所より、毎日ここへ戻ってくるものから考えるのが近道です。
すっきりした引き出しには、まだ戻っていないものがあるかも
朝食で使ったスプーンが食洗機に入っている間は、引き出しに余裕があります。そこで小物ケースを一つ足すと、洗い終わったスプーンが戻れなくなる。例えば、こんなすれ違いが考えられます。
片付いて見えたのは、ものが減ったからではなく、一時的に外へ出ていたから。ケースを買う前には、一度全部そろった状態を見るのが確実です。
とはいえ、家中の収納をひっくり返すような作業は要りません。対象の引き出しへ戻すものを、洗い終わってから並べれば十分。大きなスプーンは重ねるとどのくらいの高さになるか、箸をまとめると何cmほど幅を使うかを実物で見ます。
同じ四本でも、平たいナイフと、丸みのあるスプーンでは重なり方が違います。「四人分対応」という言葉だけでは、手持ちの形まで同じとは限らない。ここを見ておくと、容量の数字と実際の使い方を結び付けられます。
毎日使う一本と、来客用の一本を同じ場所に置く?
来客用のフォークや、お弁当用のピック。出番があるから残しているものまで、減らす必要はありません。ただ、毎日使う箸を取るために、その来客用セットを持ち上げる配置なら話は別です。
私は、毎日使うものに手前を譲る配置をすすめます。奥へ移すことと、処分することは違いますから。使う回数に合わせて場所を変えるだけでも、よく触る部分に余裕を作れます。
子ども用の短いスプーンが大きなスプーンの下へ潜るなら、そこは分けたいところ。一方、同じような長さのフォークを「普段用」「デザート用」と細かく分けるかは、普段の使い方次第です。分類を増やすたび、戻す人にもその違いを見分けてもらうことになります。
きれいに分けた本人には分かっていても、別の人には分からない。そんな配置なら、ラベルを何枚も増やす前に、そもそも分ける必要があるかを考える余地があります。短いものが埋まらず、よく使うものが手前にある。まずはその程度の分け方でも始められます。
一列ずつ区画を作る場合は、独立したケースが候補です。あとで並べ替えたい人向けに、この記事の後半でトトノのポケット型を詳しく見ていきます。
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ケースは入った。でも、箸が入らない。寸法は二回比べる
買う前には、引き出しとケース、ケースとカトラリーをそれぞれ比べます。外側がぴったりでも、中で使うものが収まるとは限りません。
外寸28cmは、28cmのものを入れられる長さではない
商品ページに「28cm」と書いてあると、手持ちの長い箸も入りそうに見えます。しかし、それがケース全体の外寸なら、壁の厚みも含んだ数字です。内側の長さとは違います。
届いたあとで箸を斜めにすれば入る、と気づいても、予定していた並べ方は変わってしまいます。長い菜箸やマドラー、持ち手が曲がった道具ほど、収納する部分の内寸が大切です。
内寸の記載が見つからないときは、販売店に「全長何cmの箸を横向きに入れたい」と伝えると具体的。「普通のお箸」では、人によって思い浮かべる長さが違います。商品写真に入っている箸と、自宅の箸が同じ長さとは限らないのです。
引き出しは、開いているときより閉まるときに差が出る
底面の幅と奥行きに加えて、収納物を入れたまま閉められる高さも必要です。ケースを置けた段階で安心せず、スプーンや柄が上へ飛び出していないかまで見ます。
クリナップも、収納用品を選ぶ前に引き出しの内寸を測るよう案内しています。上の縁で測った幅だけでなく、実際にケースを置く底面を測るのが基本です。クリナップの引き出し収納の説明
| 比べるもの | 見る寸法 | 見落としやすい部分 |
|---|---|---|
| 引き出しとケース | 底面の幅・奥行きとケースの外寸 | 内壁の傾き、金具、既存の仕切り |
| ケースと箸・スプーン | ケースの内寸と実物の長さ・幅 | 壁の厚み、底の丸み、持ち手の曲がり |
| 引き出しを閉める動き | 収納物を含む高さ | 上へはみ出た柄、重ねたスプーン |
| 日常の取り出し方 | 引き出せる範囲と区画の位置 | 奥まで手が届くか |
買う前に並べるなら、紙でも出来る
候補のケースと同じ外寸に紙を切って、引き出しの底へ並べる方法があります。実物を何個も買わなくても、残したい道具の場所まで塞いでいないかを見られます。
ただし紙は、薄いです。現物には高さと壁があるので、平面で入ったから全部解決とはなりません。紙は配置を考える役、内寸や高さは商品の仕様で照合する役、と分けて使いましょう。
端に少し隙間が残っても、失敗ではありません。ケースを指でつまんで持ち上げる場所になります。隙間をなくすことに夢中になると、掃除の日にケースまで取り出せなくなる。きっちり埋めたい気持ちは分かりますが、最後の余白にも仕事があります。
伸縮式も、この寸法確認を済ませてから選びたいところです。どちらへ伸びる製品なのかを見れば、合う場所が絞れます。
タワーの伸縮&スライド型は、上下に分けて使いたい人へ
タワーは、奥行きを変えられる本体と、動かせる上段トレーを組み合わせた製品です。引き出しをまとめて使い、長い道具と小物の場所を分けたいときに候補になります。
山崎実業が公表するサイズは、幅25×奥行24.6〜45×高さ5.7cm。上段トレーは幅24.5×奥行10.2×高さ2.2cmです。ホワイトの品番は3382、ブラックは3383。対応する引き出しの内寸は、高さ6cm以上と案内されています。山崎実業の仕様・サイズ
伸び縮みするのは奥行き。幅は25cm
「伸縮式なら合わせられそう」と思ってしまいますが、この製品の幅まで自由に縮むわけではありません。まず幅25cmを置けることが前提です。
引き出しの半分にラップや保存袋を置いている場合は、カトラリーをまとめたことで、それらの場所がなくならないかも見ます。引き出し全体をこのトレー中心に作り替えるのか、隣のものを残すのか。この違いで選び方が変わります。
右側には仕切りのないポケットがあり、菜箸など長いものの収納に使う設計です。手持ちの道具と内側の寸法が合えば、短いカトラリーと一緒の引き出しへまとめられます。伸ばせる長さだけでなく、収めたい道具の太さや先端の形まで合わせて見たいところです。
透明だから見える。けれど、動かさずに取れるとは限らない
上段トレーは透明で、下を見やすい構造です。箸置きや短いスプーンなどを上へ分けられるのは、上下の空間を使いたい人には魅力になります。
ただ、下にあるものを見つけたあと、上段を動かして取る場所もあります。この一手間をどう感じるかが大事です。
来客用の小物をたまに出すためなら、トレーを動かす仕組みも使いやすいでしょう。毎朝使う箸が上段の奥へ隠れるなら、毎朝同じ動作が必要です。便利な仕組みかどうかは、動かす回数によっても変わります。
私は、よく使う一本を隠さずに配置できるなら、この上下収納を検討します。何本入るかだけを優先して、朝の一本を取りにくくするのは避けたいからです。
また、高さ6cmという目安を満たしていても、入れた柄が上へ飛び出す場合は別。実物を入れたあとは、引き出しをゆっくり閉めて当たる部分がないかを見ます。収納用品は入れて終わりではなく、家具と一緒に動かして使う道具です。
トトノのポケットRは、今ある収納を一列ずつ変えたい人へ
トトノのカトラリーポケットRレギュラーは、独立したケースを並べるタイプです。引き出し全体を入れ替えず、足りない区画から整えたい場合に選ぶ理由があります。
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メーカーの公表サイズは28×10.5×高さ4.4cmで、ジョイント付き。ケースを連結して使える製品です。同じシリーズの「カトラリースタンドR」とは別の形なので、買うときは「ポケットR レギュラー」まで商品名をそろえて比べます。リッチェルのトトノ製品一覧
使えている場所まで、全部変えなくていい
いまの引き出しで箸の場所は使いやすいのに、小さなスプーンだけが混ざる。そういう場合は、引き出し全体を一体トレーへ替える必要があるでしょうか。
残せる配置は残し、必要な区画だけを足す方法もあります。独立したケースを選ぶ良さは、こうした部分的な変更に使えるところ。収納用品の色を全部そろえることより、困っている一本の場所を作るほうが先です。
レギュラーを二つ並べた場合、短い辺を単純に足すと10.5cm×2で21cm。ただし、これは配置を考えるための概算です。引き出しの形や接続部分もあるので、21cmあれば無条件に入る、という保証にはしません。
必要な個数を紙の配置で決めてから買えば、一つ追加するたび別の道具が押し出される買い方を避けやすくなります。自由に増やせるタイプでも、最初に置ける個数を決めておきましょう。
ケースが増えると、片付ける単位も増える
独立型なら汚れた区画だけを取り出せます。一方で、引き出し全体を拭くときには、並べたケースをそれぞれ持ち上げる作業が必要です。
一体型より何でも楽になる、とは言えません。小さなものを一つずつ洗うほうが扱いやすい人もいれば、まとめて持ち上げるほうが好きな人もいるはず。ここは掃除をする場所の広さや、自分のやり方に合わせて選ぶ部分です。
中身の分類にも同じことが言えます。ケースが増えても、長いスプーンと短いピックを同じところへ重ねれば、下のものは探しにくいまま。箱を買う作業と、何を同じ場所へ戻すかを決める作業は別です。
最初の分類が細かすぎたと思ったら、使いながらまとめ直しても大丈夫。一列ずつ動かせる構造を、配置を変えるためにも使えます。初日に完成形を決めきるより、食後に戻してみて、無理のない並びへ寄せていく考え方です。
タワーとトトノ、選ぶ場面を朝食と夕食後に置き換える
仕様の数字を見たあとは、朝に一本取る動作と、夕食後にまとめて戻す動作を想像します。収納量だけでは見えなかった、使い方との相性がここで出てきます。
| こう使いたい | 候補になる形 | 理由 |
|---|---|---|
| 引き出しを一体のトレーでまとめたい | タワー | 奥行きを調整し、上下で小物を分けられる |
| 既存の収納を残して一部だけ変えたい | トトノのポケットR | 独立した区画から配置を作れる |
| 小物を上段へ分けておきたい | タワー | スライド式の上段トレーがある |
| 一段で並べ、上から直接取りたい | トトノのポケットR | 必要なケースを平面に配置できる |
全部入ることより、何を毎日動かすか
たとえば朝食のヨーグルトに使うスプーンを一本取りたいとき。別の道具をよけ、上段を動かし、下からつまみ出す配置なら、一本のための動作が増えます。
反対に、出番の少ない道具のために毎日使う場所を大きく空けておくのも、もったいない選び方かもしれません。必要なときだけ上段を動かす配置なら、その仕組みは空間を使うために役立ちます。
だから、私は両方を同じように「おすすめ」で終えたくありません。引き出し全体を組み直す人にはタワー、使えている場所を残して調整する人にはトトノ、という順で検討します。そのうえで寸法が合わなければ、候補から外します。人気より、家の引き出しに収まることが先です。
値札一つと、必要な個数分を比べる
一体トレー一つと、独立ケース一つの値段を見比べても、同じ範囲を収納する費用にはなりません。ケースを三つ使うなら三つ分。送料と合わせた合計で見ると、選んだ配置にいくらかかるかが分かります。
送料無料まであと少しだから、と使う予定のないケースを足す前には、その置き場所まで考えたいところ。整理するために買ったものが、空のまま戸棚で待つことになっては残念です。
洗い方も購入前に知っておくと役立ちます。カトラリーを食洗機で洗っていても、収納トレーまで一緒に洗えるとは限りません。耐熱温度と食洗機対応は別なので、購入する製品の取扱説明に従います。外し方や乾かす場所まで見ておけば、掃除のときに扱いやすい形を選べます。
寸法は2026年9月20日にメーカー表示で確認したものです。価格と在庫は選ぶ色や販売店で変わるため、商品名・品番・必要個数をそろえて購入ページで比べてください。
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まとめ|カトラリー収納の完成は、全部戻してから
カトラリー収納を引き出しで整えるなら、食洗機や食卓に出ている分も戻した状態から始めます。全部がそろった量に合わせて区画を作り、引き出しの内寸と、ケースに入れるものの寸法を比べます。
上下も使って一体でまとめるならタワー。いま使えている場所を残し、一列ずつ組み替えるならトトノのポケットRが候補です。どちらも、買ったあとの取り出し方と戻し方まで考えると、選ぶ理由がはっきりします。
最初のきれいな一枚を撮るためなら、少し無理をして並べることも出来るでしょう。でも、明日の夕食後にも同じように戻せるかは別です。
片付ける人が毎回配置を考え直さなくても、洗った一本が帰る場所がある。引き出しを閉める前に、もう一度並べ直さなくていい。目指したいのは、その使いやすさです。
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